介護保険とは？知っておきたい基礎知識

「介護が必要になったらどうしよう…」。そんな不安を解消するのが介護保険です。

でも、分からないこともたくさんあるのではないのでしょうか？

早めに知っておかないと、次のような損をしてしまうことがあるかもしれません！

• 介護保険が適用できるのを知らずに、高い介護用品を買ってしまった
• 知識がなく、症状に合わない介護用品を買ってしまった
• デイサービス等外部サービスを利用できるのに在宅で対処しており、介護する家族が息抜きできない

「具体的にどうなったら申請できる？」「どこに相談すればいいの？」など、基本的な知識を押さえておきましょう。

介護保険とは？

介護保険とは、高齢者や特定疾病を持つ方が必要な介護サービスを受けられるようにする、国の制度です。平成12年（2000年）4月からスタートしました。

介護保険サービスの利用対象者

介護保険のサービスを利用できる人は、次の通りです。

65歳以上の人（第１号被保険者）	40歳～64歳までの人（第２号被保険者）
寝たきりや認知症などにより、介護を必要とする状態（要介護状態）になったり、家事や身じたく等、日常生活に支援が必要な状態（要支援状態）になった場合。	初老期の認知症、脳血管疾患など老化が原因とされる病気（※特定疾病）により、要介護状態や要支援状態になった場合。

※特定疾患に含まれる疾患の詳細

１．がん［がん末期］／２．関節リウマチ／３．筋萎縮性側索硬化症［ＡＬＳ］／４．後縦靱帯骨化症／５．骨折を伴う骨粗鬆症／６．初老期における認知症／７．進行性核上性麻痺、大脳皮質基底核変性症およびパーキンソン病［パーキンソン病関連疾患］／８．脊髄小脳変性症／９．脊柱管狭窄症／１０．早老症［ウェルナー症候群］／１１．多系統萎縮症／１２．糖尿病性神経障害、糖尿病性腎症および糖尿病性網膜症／１３．脳血管疾患／１４．閉塞性動脈硬化症／１５．慢性閉塞性肺疾患／１６．両側の膝関節または股関節に著しい変形を伴う変形性関節症

出典）介護保険とは | 厚生労働省「介護サービス情報公表システム」

　　　よくある質問「特定疾病にはどのようなものがあるのですか？」| WAM NET

介護保険の利用、まずは誰に相談したらいい？

介護保険を利用する際には、まず適切な相談先を見つけることが重要です。

• 地域包括支援センター
• 市区町村の窓口
• 居宅介護支援事業所
• 医療機関（医療ソーシャルワーカー）

介護保険サービス利用の申請手続き

介護保険の利用には、要介護認定を受ける必要があります。
手続きの流れは、以下の通りです。

1. 申請
2. 認定調査・主治医意見書
3. 審査・判定
4. 認定結果の通知
5. ケアプランの作成

自己負担額について

自己負担額は、利用者の所得や介護サービスの種類によって異なります。基本的な負担割合は1割ですが、所得が高い場合は2割~3割になることもあります。

1. 訪問入浴

1回あたりの費用は約4,000～6,000円。そのうち1割負担の場合、400～600円が自己負担となります。

2. ショートステイ

1泊あたりの費用は約8,000～12,000円。そのうち1割負担の場合、800～1,200円が自己負担となります。

3. デイサービス

1日あたりの費用は約7,000～10,000円。そのうち1割負担の場合、700～1,000円が自己負担となります。

まとめ

介護保険は、高齢者や特定疾病を持つ方が安心して生活できるようサポートする制度です。訪問介護やデイサービスなどのサービスを受けることができ、介護者の負担を軽減します。

申請手続きや要介護認定の流れを理解しておくことで、スムーズに対応できます。相談先を把握しておくことも重要です。

早めに知識を身につけて、家族全員が安心して過ごせるように備えましょう。

 

※この記事は、2025年4月時点の情報をもとに執筆されています。介護保険制度や高齢者福祉に関しては、必ず厚生労働省のホームページで最新情報をご確認ください。

 

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