日本福祉車輌協会とはどのような団体?役割や所属している取扱店で福祉車両を購入するメリットを解説!
福祉車両の購入を検討しているとき「日本福祉車輌協会に所属している取扱店で購入した方がおすすめ」と言われたことがある人は、多いことでしょう。日本福祉車輌協会は、福祉車両を安全により快適に使う為の基準や資格などを定めている協会です。今回は、日本福祉車輌協会の役割や、協会から認定を受けている取扱店で福祉車両を購入するメリットなどを紹介しましょう。
日本福祉車輌協会の役割や信用性について
一般社団法人日本福祉車輌協会とは、2006年(平成18年)に設立された団体です。2020年現在まで、福祉車両に関する業界標準や統一基準は一般車両のように、明確に示されていません。そのため、製造しているメーカーや福祉関係の団体が独自の基準を定めて、身体が不自由で一般車両の乗車が難しい方のための福祉車両を製造したり、販売できたりする状況が続いています。しかし、福祉車両に関する基準や標準が定まっていないと、不具合も起こります。また、福祉車両は作っておしまいというわけでなく、定期的なメンテナンスも必要です。使用者のことを第一に考え、使いやすい福祉車両を製造し、専門的な知識を基にメンテナンスを行うには、車両業界と福祉業界が連携を密にして、統一基準や業界標準を作っていくことが大切になります。このような認識のもと、日本福祉車輌協会は各方面から知識を集め、公共の福祉促進のために活動をしているのです。
日本福祉車両協会の活動はさまざまですが、代表的なものに技術講習会の実施や、「福祉車輌取扱士」という資格の認定があります。技術講習会とは、福祉車両をメンテナンスする工場や販売する取扱店を対象に行われ、福祉車両の点検や修理に対する専門知識や、福祉に関する法律や自治体の補助体制などを学びます。受講した工場や販売店は「認定工場」、「認定販売店」となり、専門知識がある従業員がいる証明になるのです。このほか、協会は「福祉送迎運転者講習会」や「福祉車両取り扱い研修会」なども開催しています。福祉車両取り扱い研修会を修了すると、福祉車両インストラクターを名乗ることが可能です。
福祉車輌取扱士とは、福祉車両を取り扱うために必要な専門的な知識を持ったプロフェッショナルであり、福祉車両の購入やアフターケアのアドバイザーとして活躍が求められる資格です。資格区分は「福祉車輌取扱士」と「福祉車輌取扱士・上級」の2種類です。福祉車両を購入するならば、福祉車輌取扱士が在籍している店舗がおすすめでしょう。
このように、日本福祉車両協会は使用者のことを第一に考え、誰もがスムーズに自分にとって最適な福祉車両を選ぶことができ、最適なメンテナンスを受けながら使用し続けるための役割を担っています。
日本福祉車輌協会に所属している取扱店で福祉車両を購入するメリット
前述したように、日本福祉車輌協会は、福祉車両を取扱うための基本理念をはじめとする知識の普及を目指しています。そのため、協会に所属している取扱店で福祉車両を購入すると、専門的な知識を持ったスタッフが車両の選び方から付いている機能まで、詳しくアドバイスしてくれるでしょう。また、協会所属の取扱店では、福祉車輌取扱士が在籍している可能性が高く、有資格者にアドバイスしてもらえればさらに安心です。
また、福祉車両を購入する際に利用できる、国や自治体の優遇制度なども教えてくれます。メンテナンスに関しても、協会所属の認定工場を紹介してくれたり、窓口になってくれたりするでしょう。つまり、日本福祉車輌協会所属の取扱店で福祉車両を購入すれば、アフターケアも心配ありません。無所属の店舗の方が福祉車両本体の値段が安いということもあるかもしれませんが、メンテナンスの頻度や安心感を考えれば、やはり所属している店舗の方がおすすめです。
日本福祉車輌協会の会員が在籍している取扱店の探し方
日本福祉車両協会のホームページの「会員リスト」には、どこに、どんな資格を持った会員が在籍しているかが全部掲載されています。そのため、「協会に所属していないディーラーで福祉車両を購入したが、メンテナンスは認定工場で受けたい」という場合は、日本福祉車輌協会のホームページを確認しましょう。複数のスペシャリストが在籍している店舗なら、アドバイスを求めたりメンテナンスを依頼したりといろいろなことが依頼できます。
日本福祉車輌協会は信頼と信用を築いている
福祉車両は、まだまだ発展途上であり、整備が十分でないところもたくさんあります。そんな中、日本福祉車輌協会はスペシャリストの養成をはじめ、業界標準や統一基準の制定に力を尽くしています。そのため、日本福祉車輌協会所属の取扱店や、日本福祉車輌協会の会員が在籍している工場や店舗を利用して福祉車両の購入やメンテナンスをするのがおすすめです。