介護認定を受けるとき、「本当に適切な認定がされるのかな?」と心配になることもありますよね。実は、事前にちょっとした準備をすることで、より正確な判定につながることがあります。
今回は、介護認定を受ける前に知っておきたい4つのポイントをご紹介します。スムーズに進めるためのコツを押さえて、安心して介護認定に臨みましょう。
要介護の等級とは
要介護の等級は、介護を受ける人の介護サービスの必要度(どれ位、介護のサービスを行う必要があるか)を示すものです。「要支援1」から「要介護5」の7段階まであり、等級によって受けられるサービスが異なります。
関連記事)要介護度(介護等級)とは?自分や家族が必要なサポートを正しく受けられるヒントになる!
今回は介護の等級を決める”認定調査”について紹介していきます。
要介護認定とは
要介護認定は、介護保険制度に基づき、要介護状態や要支援状態にあるかどうかを判定する仕組みです。この判定は、市町村に設置された介護認定審査会で行われ、全国一律の基準に基づいて客観的に決定されます。
認定調査の流れ
- 申請:
市区町村の窓口で要介護認定の申請 - 訪問調査:
調査員が自宅を訪問し、身体機能・生活機能・認知機能の状況を確認 - 主治医意見書:
主治医が意見書を作成。主治医がいない場合は指定医の診察が必要。 - 審査会:
調査結果を意見書を基に、要介護度を決定
- 結果通知:
要介護度が通知されます(通常30日以内に結果が届きます)。 参考)介護保険の認定調査のコツ5選!正しい評価を得るための準備と対策
訪問調査の流れ
訪問調査では、具体的にどのようなことをするのでしょうか。みていきましょう。
①基本調査
調査対象者の心身の状態を評価するため、以下の6つの領域に関する情報を収集します。
身体機能・起居動作 | 麻痺の有無、寝返りや歩行の可否など |
生活機能 | 食事や排泄、衣類の着脱など日常生活の動作 |
認知機能 | 意思伝達や記憶力、場所の理解など |
精神・行動障害 | 感情の不安定さや介護への抵抗など |
社会生活への適応 | 金銭管理や買い物、簡単な調理ができるか |
特別な医療 | 過去14日間に受けた医療行為(例: 酸素療法、透析など) |
②概況調査
家族状況や居住環境、利用中の介護サービスなどを確認します。
③特記事項
基本調査では伝えきれない情報や特殊な介護の手間について記録します。
調査は通常30分~1時間程度で行われ、調査員が対象者や家族に質問をしながら進めます。認定調査票は全国共通となっています。各自治体のホームページに掲載されている他、認定調査員テキスト2009改訂版(令和6年4月改訂、厚生労働省、PDFファイル)のP.158以降に収録されている「認定調査票」でもご確認いただけます。
この結果は、調査票として記録され、調査結果は一次判定と二次判定を経て最終的な審査で要介護度(要介護1~5)や要支援度が決定されます。
※要支援の認定を受けた場合でも、自治体によっては介護手帳が発行される場合があります。ただし、これは地域ごとに異なり、すべての自治体で提供されてはいません。
参考:認定調査員テキスト2009改訂版(令和6年4月改訂)|厚生労働省
介護認定を受ける前に準備しておくべき、4つのポイント
①調査項目を理解しておくこと
限られた時間でたくさんの質問を受けます。内容を知らないと焦ってしまいとっさにうまく答えられない時もあるのでどう答えるかイメージしておくことが大切です。
②日頃の様子を記録しておくこと
記録を残すことで、介護の困りごとを正確に伝えられます。
「誰が、いつ、どのような介護をどの頻度で行ったか」「どんなトラブルがあったか」を箇条書きにしておくだけでOKです。
メモがあれば、調査員の質問にも落ち着いて答えられますし、伝え忘れの防止にも役立ちます。
③これまでにした病気やケガについてメモを取っておくこと
要介護認定を受ける際、主治医の意見書が重要な判断材料となりますが、要介護認定の判断基準の1つである主治医意見書には必ずしもすべての既往が書かれるわけではありません。
気になる病気や怪我の既往症がある場合は、細かくメモに取り調査当日調査員に渡しましょう。
④家族が同席できるよう日程を調整すること
調査を受ける本人には、プライドもあり普段できないことを『できる』と言ってしまう場合があります。
また、認知症が進行している場合は、物事を順序立てて話すことはもちろん、事実をきちんと伝えることが難しいことも。
実際の状況と異なる認定結果になってしまう可能性があるため家族が同席し日常の様子をしっかり補足し、正確に伝えることが大切です。
参考)要介護認定の認定調査前にしておくべき準備とは?調査員からの質問項目、家族の心構え【介護のほんね】
介護保険の認定調査をスムーズに!事前準備や当日の注意点を解説|認知症ポータルサイトテオトル
まとめ
要介護度は病気の重症度ではなく、どれくらいの介護が必要かで決まります。
正しく調査してもらうためには普段の介護状況を整理し、事前の準備と状況をよく理解している方が調査時に立ち会うことが重要です。
認定結果に納得できない場合、介護保険審査会への申し立てや、区分変更申請という方法も選択できます。
認定調査は未来の介護サービスを受けるための第一歩です。
適切な手続きを踏み、自身や家族の生活を守るため、必要な支援をしっかりと得ることが重要になります。
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