福祉車両のステップワゴンの特徴とは
ホンダのステップワゴンには福祉車両としての仕様にしたモデルが3つあります。数ある車種の中でステップワゴンを福祉車両にするのにはどのようなメリットがあるのでしょうか。この記事では3つの仕様について特徴を詳しく紹介します。ステップワゴンを選ぶ上で知っておくと役に立つポイントも解説するので参考にして下さい。
ホンダのステップワゴンの特徴
福祉車両として利用する上でホンダのステップワゴンにはどのような魅力があるのでしょうか。特徴としては車高が高く、床を低くすることで広い車内スペースを確保していることが挙げられます。サイズ的にはミドルクラスのミニバンですが、その割に車内を広く使えるようになっていて開放感があるのが魅力です。車いすを乗せるときには特にメリットが大きく、床が低いので乗せる際にも負担が少なくて済みます。車いすが乗っていても窮屈さを感じさせることがなく、広々とした空間を楽しむことができるでしょう。低床設計にしてあることで重心が低く、揺れが少ない安定した走行ができるのも魅力で、乗車している人が身体を支える負担が少なく、乗車する不安が軽減されます。
ホンダのステップワゴンにはGとスパーダの二つのタイプがあります。5ナンバー車のサイズになっているGに比べて3ナンバー車のスパーダは車長が長くなっています。スパーダはカスタムモデルでデザイン性が高いのが特徴で、福祉車両でも選べるようになっています。やや価格は上がりますが、デザイン重視で検討したい場合には比較してみましょう。どちらのモデルにもホンダの誇る安全システムとして知られるホンダセンシングが使われているので福祉車両として使用する上でも安心です。ステップワゴンは走行性能、車内スペースの広さ、安全性という三点を兼ね備えていると言えます。
ステップワゴンの3つの仕様
ステップワゴンの福祉車両では車いす仕様車、サイドリフトアップシート車、助手席リフトアップシート車の3種類があります。それぞれどのような目的で使用するものなのか、特徴的な装備は何なのかを確認しておきましょう。
#車いす仕様車
ステップワゴンの車いす仕様車は三列目のシートの一つを床にしまって車いすを乗せられる設計になっています。後部を開けてアルミ製のスロープを使うことにより車いすを乗車させる仕様です。フローリングの床になっているので車いすの動きも滑らかです。電動ウインチを使用することでフックをかけてスイッチを押すだけで車いすを乗せることができます。スロープは軽量で引き出し式になっているため、小柄な体格の人でも簡単に出し入れできるでしょう。車いすの位置に合わせてシートベルトも用意されているので安心です。また、車いすの近くに黄色で見やすい手すりが設置されています。三列目の横にはシートを出せるので介助者が隣でお世話をすることもできるなど、様々な配慮がなされているのがメリットです。車いすを乗せて運転したいときにはこの仕様が唯一の選択肢になります。
#サイドリフトアップシート車
ステップワゴンのサイドリフトアップシート車は運転席とは反対側の二列目のシートに身体が不自由な人が座れる設計になっています。スライドドアからシートを横向きに90度回して出せるようになっているのが特徴で、ステップワゴンの低い床と同じくらいのところが座面になります。足腰に不安がある人も安心して座れることに加え、シートの両側からサポートできるので介助をするのも比較的楽です。電動でリフトアップされるので介助者としても負担が少ないでしょう。2列目のシートはセパレート式になっていて、ゆったり広々としています。解除をする人が横に座ることができるので車内でもきちんと目が行き届くという点でも安心な仕様です。車いすから降りられる場合に介助者がいつも同行できるならサイドリフトアップシート車が適しています。
#助手席リフトアップシート車
ステップワゴンの助手席リフトアップシート車はサイドリフトアップシート車と類似した設計で、二列目のシートの代わりに助手席を横に出せるようになっています。90度回転させて外に出すと低い位置までシートが下がります。足元を広めに設計してあるので、乗り降りのときに足をぶつけてしまう心配もあまりありません。リフトアップシート車の場合と違ってシートの両側からサポートすることはできませんが、助手席のドア以外の部分からは介助をすることが可能です。乗車中は運転席の隣なので運転者が面倒を見ることになります。運転者と身体の不自由な人が二人で乗ることが多い場合には最も適している設計でしょう。
ステップワゴンは安心できる福祉車両
ホンダのステップワゴンは低床設計で重心が低く、揺れが少ない安定した走行性能があるミニバンで、ホンダセンシングも使われていることから安心して乗車できる福祉車両になります。広々とした車内も楽しみやすいので、三種類の仕様の中から身体が不自由な人の様子に合わせて適切なものを選べばきっと満足できる一台になるでしょう。