福祉車両で車検を受ける方法とは
福祉車両を購入する前に、福祉車両における車検について知っておきたいという方が多いのではないでしょうか。ドライバーや同乗者が安全にドライブライフを送るためにも、定期点検である車検はとても重要なものです。ここでは、福祉車両に必要となる車検について詳しく説明します。普通乗用車の車検の違いなどしっかり確認しましょう。
福祉車両の車検とその種類
福祉車両はその機能や装置によって、ナンバープレートのナンバーが異なり、普通乗用車の3ナンバーや、小型自動車の5ナンバー、特殊用途自動車の8ナンバーに分類されます。車椅子を車に固定できる車椅子移動車は、8ナンバーです。ナンバーの種別や車の排気量によって、自動車税が異なり、身体障害者手帳を持っていると、減免が可能なケースがあります。
福祉車両の車検は、車の装置やナンバーに関わらず一般の普通乗用車と同じ内容の検査が課されます。そのため、ディーラーや車検専門店をはじめ、整備工場やガソリンスタンドなど通常の車検を受けることができる場所であれば問題なく検査をしてもらうことが可能です。しかし、福祉車両はその機能の特徴から、福祉機能が車検証に記載されることになります。そのため、その整備が正常に作動してはじめて車検に合格することができるのです。福祉車両の車検は2年間となっており、普通自動車の初回3年、その後の2年と比べると初回から短くなっていることを覚えておきましょう。
福祉車両を車検に出す時には
福祉車両を車検に出す時には、法定24ヶ月点検付きの車検で、国家資格を持った整備士がいる車検場で検査してもらうことがポイントです。車椅子を載せるリフトや回転シートなどは故障することがあり、故障してからでは修理に時間がかかることがあります。不備なく福祉車両を使うためには、確かな技術を持った整備士にお願いしましょう。一般の車検工場では対応できないと言われることもあるので、専門工場に依頼するとスムーズです。車検にかかる時間は、1日から数日程度。車検工場によってかかる時間が大きく異なります。特に福祉車両自体の台数が少ないことから、代車を手配できる工場も限られてくるのが実情です。代車が必要な場合には、同じような装備を持つ代車が用意できる福祉車両専門の車検工場を探しましょう。
自社工場を持っていて、福祉車の専門工場として営業を行う会社は、福祉車両の専門家として十分な技術や知識を有しています。整備そのものはもちろんですが、使用のアドバイスなどをもらえるので安心です。車両を使用していて、リフトアップシートが動かなくなるトラブルや車椅子固定装置がゆるいなど不具合がある時には、別途相談にのってもらうことができます。
故障やトラブルを未然に防ぐ車検
福祉車両で故障がよく発生するのは、スロープ車にある油圧ポンプ部分やリフト車の車椅子固定装置部分です。車椅子を下ろすために、スロープが降り、車高も下がる仕組みになっています。その時にスロープが降りているにも関わらず、車高が高くなってしまうことがあるのです。このトラブルは、車高を調節する油圧ポンプの不具合から起こります。修理になると30万円程度の費用がかかるため、油圧ポンプがしっかりと機能しているか確認が必要です。車検でチェックできれば、急に動かなくなるなどのトラブルを回避できます。
リフト車では、車椅子を固定する時にワイヤーをつけますが、リフトを下ろす時にそのワイヤーをつけたまま下ろしてしまうケースがよくあり、故障の原因です。ワイヤーが伸びてしまったり、絡まってしまうと元に戻らないため、5万円から10万円程度の修理代が必要になってしまいます。車検では、機能のチェックとともに、不具合などをあわせてチェックしてくれるのもメリットです。簡単な不具合の修正や修理であれば、車検時にやってもらえるので、気になるトラブルがある方は相談してみましょう。車検をしていれば、その後にトラブルがあった時に、保証でメンテナンスをしてもらえるケースがあります。福祉車両の車検では、安心して乗車できるような検査とメンテナンスをしてくれる工場を選ぶことが重要です。
福祉車両専門の車検が安心
福祉車両の車検では、普通自動車よりもチェックする項目が多いため、故障を未然に防ぐためにもしっかりとした検査が必要です。福祉車両を得意とする専門工場であれば、機能面の検査だけでなく、専門的な知識や技術があるので安心して任せることができます。また、車検中に必要となる代車も、同じような機能を持つ福祉車両の貸し出しがあり安心です。